これまで自治体や遊具メーカーなど公園のつくり手側の方々とお話をする中で、「誰もが利用できる遊び場づくりへのニーズやいろいろな事例があることはわかるが、具体的にどうデザインすればよいのかを知りたい」といった要望をいただくことがありました。
そこで手がかりとなり得る資料として、「障害を持つアメリカ人法」に基づくアクセシビリティ指針(ADAAG)から、遊び場に関する項目をまとめた「遊び場のADAAG概要」をアップしました。これはアクセス委員会(Access Board)がこれまでに作成した複数の関連資料をもとに、翻訳と編集をしたものです。
これらの遊び場の規定を含む改訂版アクセシビリティ指針(2004 ADAAG)は、アメリカ司法省の新基準(2010 ADA Standards for Accessible Design)として採択され、来春(2012年3月15日)から全面施行となります。これにより、以後ADAの下に新設あるいは改築される遊び場は同基準への適合が求められることになりました。
ただしこの基準は、同国で「アクセシブルな遊び場」と認められる法的な最低ラインを示したものなので、「これをクリアすればユニバーサルな遊び場」となるわけではないことに十分留意して下さい。
今後、他の国の資料等も紹介していきたいと考えています。