愛知県では1995年から毎年、人にやさしい街づくりの担い手として地域で活動される人材を育成する目的で、「人にやさしい街づくり連続講座」を開催しています。
今までの講座は広く一般の方を対象にしたものでしたが、今年から新たに、建築設計や都市設計の専門家を対象としたコースも設けられました。「この専門家向け講座の講師の一員に」、と思いがけないお誘いをいただいたのは今年5月のことでした。
担当となったのは、全部で10回に渡る連続講座のうちの8回目『子どもに聴く 遊びのデザイン(10月2日実施)』と題された回。(受講者の方はそれまでに、『車いすユーザーに聴く』、『聴覚障害者に聴く』、『視覚障害者に聴く』などの講座を受けておられます)
講座の前半は講義ということで、地元で幅広くご活躍の「障がいのある子どもの父母のネットワーク愛知」代表・田中弘美さんと、「みーんなの公園プロジェクト」矢藤の二人で、障害児の公園遊びの実情と家族の思いや、国内外のUD公園の事例紹介、誰もが遊べる公園に求められる要件などをお話ししました。
後半はグループに分かれてのデザインワークです。 「公園:楽しさのデザイン~子どもの目線で」という課題のもと、多様な子どもが一緒に遊べるようにと、各グループでアイデアが検討され、講座の最後には夢のある公園のデザインプランが並びました。
さらに受講者の方には、各自で公園の提案レポートを作成するという宿題もあり、先日、提出されたレポートのコピーが事務局から届きました。
そこには、「さすが!」という目の付けどころや、オリジナルの工夫、ワクワクするような図面が・・・。皆さんがそれぞれの思いを込めて課題に取り組んで下さったことに胸を打たれました。
いろいろな人が意見や力を出し合えば、
より多くの人が楽しめる公園をつくるのは、
それほど困難なことではないかもしれない――
この機会を通して、受講者の方々から勇気をいただいた思いです。
お世話になった皆様、ありがとうございました。