大阪の堺市立若松台小学校から、昨年度の3学期に5年生の皆さんが総合学習で取り組んだ「だれもが安心して過ごすことのできる公園」のデザイン作品が届きました!
皆さんは1学期に災害や避難、備蓄など「防災」について学び、2学期は「福祉」をテーマにバリアフリーやユニバーサルデザインへの理解も深められたそう。3学期はそれらの観点を活かして、小学校に隣接する大蓮公園を自分たちでデザインすることに挑戦されました。
「どうすれば、もっとみんなが安心して楽しめる公園になるかな?」
皆さんはインクルーシブな遊び場について熱心に調べたり、下級生たちへのアンケート調査や大蓮公園での実態調査、また公園利用者へのインタビューも行ったそうですよ!
2クラス43人の皆さんが10のグループに分かれて、総合学習での学びと自分たちのアイデアを盛り込んだ夢の公園デザインをどうぞご覧下さい。
公園の中央には、小さな子どもからお年寄りまで楽しめる三角屋根の遊び場や、いろいろなタイプのブランコを設置。太陽光パネルでお湯が沸かせるラーメンの自動販売機は、災害時にも活躍しますね。広場を横切る2本の長いターザンロープの座席は、子どもと大人と障害のある人が一緒に乗れるデザイン。ロボットが栽培を担う広い果樹園では、チケット制で様々な果物の収穫体験ができます(災害時は無料)。採った果物はその場でパフェにして味わえる他、保存食としてドライフルーツへの加工もOKです!
サウスゲートで来園者たちを出迎える噴水は、普段から電気を貯めることができ、災害時にはそのパワーを使って飲料水を提供。公園のあちこちにいる個性豊かなひよこのキャラクターたちは、頭のてっぺんに飛び出たスピーカーで時間などを案内してくれますよ! 点字ブロックに加えてこうした音声情報があることで、視覚に障害のある人も公園を訪れやすくなりそう。親子で乗れるシートを含む様々なブランコや、斜面を利用したローラー滑り台、背もたれ付きのターザンロープもみんなが楽しめます。
新たな遊具として、障害のある人も乗り移りやすい滑り台や、みんなでごっこ遊びができるプレイハウス、車いすのまま乗れるカラフルなブランコなどを導入。幼児用ブランコの安全ガードは、シンプルな操作で着脱が可能です。さらに特徴的なのは、これらの遊具や休憩所が地下に設置され、スロープや階段、ジャングルジムや滑り台などで地上とも行き来ができること! この空間は安全管理のために夜間は閉鎖されますが、早朝からオープンしており、災害時には地下シェルターにもなるというアイデアです。
地面からフラットでアクセスでき、車いすユーザーも障害のない人も一緒に遊べる回転遊具の他、背もたれ付きのブランコもありますよ。点字ブロック付きのスロープが頂上まで延びる築山からは、親子で並んで楽しめる2種類の滑り台をどうぞ。じつはこの築山、下は防災室になっていて、中には消火器や食糧などがたっぷり保管されているんですって! 避難に役立つハザードマップの看板は、公園利用者がよく立ち寄る場所に配置。視覚に障害のある人にも情報が伝わるよう、点字表記や音声案内付きです。
ベンチやあずまやは防災用品が収納できたり、災害時にかまどとして使えるものを配備し、それらの近くには街灯を設置することで夜の利用も安全に。巨大迷路エリアは、視覚に障害のある人も楽しみやすいよう点字ブロックを追加。幼い子どもや身体を支える力が弱い人もけがをしにくいデザインのブランコやシーソーの他、車いすに乗ったまま楽しめる地面のトランポリンもあるんですよ! 広場にはサッカーやバスケットのゴールを備え、子どもだけでなく大人も一緒に楽しめる公園がめざされています。