11月9~10日、東京で子どもの権利条約フォーラム2024が開催され、子どもの権利に関心を寄せる大人・若者・子どもの皆さんが活発に意見を交わしました。あいにく当方は公園調査&他の研究大会と日程が重なって当日の参加が叶わなかったのですが、アーカイブ配信で多くの学びや刺激を得ました。
1989年に国連で採択された子どもの権利条約には4つの原則があります(「差別の禁止」「子どもの最善の利益」「生命・生存・発達の権利」「聴かれる権利(意見表明権)」)。これらはインクルーシブな遊び場づくりの理念と重なる部分が多く、中でも課題と感じるのが子どもの「聴かれる権利」です。
公園での多様なニーズを明らかにするには様々なユーザーから「意見を聴く」ことが不可欠ですが、多くの自治体や遊具企業、そして当方も、その相手は障害者団体、特別支援学校の先生、障害のある子どもの保護者など大人の方に偏りがちです。
もちろんそうした皆さんの意見も大変有益で意義深いのですが、多様な子どもや若者には、子どもや若者ならではの思いや意見があるはず。
子どもたちも大人と同様に最新の情報を共有し対話の機会を得ることで、両者はより良いインクルーシブな遊び場を共創するパートナーになれると思うのです。
遊び場の真のユーザーは子どもです。
公園や遊びに対する本質的なニーズを理解するためにも、多様な子どもたちの声を聴く努力が私たちには必要だと思います。