「みーんなの公園」とは
前のページへ戻る
「利用者調査・みなさんの声よりNo.13」
障害のある子どもたちの支援と公園(3)
~障害児通所支援事業に携わる方たちの声~

<広さ・規模>
○あまり広すぎる公園は困る。ADHD(注意欠如・多動症)の子どもが衝動的に走り出した場合、大人が追いかけて止めるのは無理。安全のためには、大人の目の届きやすいサイズが望ましい。

○いつも遊び場の外周に沿ってグルグルと歩く子どもがいる。遊び場が広すぎるとみんなから離れてしまい、安全を確保しにくい。

○同じ空間に遊具がいろいろありすぎると目移りしてしまい、あちこち渡り歩くばかりで集中して遊び込めない子どももいる。


<囲い>

○発達障害などの子どもが不意に走り出てしまうことがある。遊び場の周りに囲いがあって、外の道路などへ飛び出すのを止められるとよい。

○遊び場を柵で囲うのをよく思わない人もいるかもしれないが、確かなニーズがあるのだし、海外では柵で囲われた公園はたくさんある。子どもは思いがけない隙間からも外へ駈け出して行ってしまうもの。それが怖くて、障害のある子どもを公園に連れて行けない親は多い。

○公園脇の道路にずらりと縦列駐車がされており、遊び場にいた小学生が駐車車両の間から飛び出して接触事故にあった例がある。障害の有無を問わず子どもたちが安全に遊べる環境であってほしい。


<地面>
○足取りがおぼつかずよく転倒したり、ブランコなどの遊具から落ちたりする子どももいるので、地面は固い土ではなく柔らかい方がよい。

○ダウン症などでバランス感覚が未熟な子どもは転んだり転落したりしやすい。ゴムチップ舗装の柔らかい地面がよい。

○ゴムチップ舗装なら着色が可能。視覚的に鮮やかな色は子どもにとって魅力的だし、聴覚に障害のある子どもも、色などの視覚刺激が興味の対象となりやすい。


<トイレ>

○きれいな障害者用トイレが欲しい。トイレが使えない場所へは出かけづらい。

○特に小さな公園では難しいのだろうが、やはりトイレはあってほしい。もちろんトイレを済ませてから外出するようにしているが、頻尿の子どももおり我慢させるわけにいかない。トイレがあるかどうかは、公園での滞在時間や公園に行くかどうかを左右する大きな要素。

○最近の公園のトイレは比較的きれいだし、障害者用トイレも増えてきている。障害のある子どもたちと出かける際は、必ず事前に現地のトイレ状況をチェックする。和式では使えない子どももいる。

○個室が広めのトイレがよい。介助者が同行することもあるし、子どもが失敗した時の着替えにも利用できる。

○おむつ交換シートや折り畳み式の着替え台があると助かる。自閉スペクトラム症などでズボンを全部脱がなければトイレができない子どももおり、床が濡れていたり汚れていたりすると親が抱き上げて脱がせるなど介助が大変。

○大きな子どももおむつ交換や着替えができるシートのあるトイレがよい。欲を言えば、お湯が出るシャワーを使えると、特に冬に子どもが失敗した時に助かる。(ホームレスの人の利用など問題もあるだろうが)

○特に利用者が多い公園の場合、障害者用トイレが1つだけでは困る。障害のある人や子だくさんの人、お年寄りが利用中で何十分も待つことがあり、子どもがすぐに利用したくてもできない。普段は鍵が掛かっていて、障害者だけが専用の鍵で開けられるトイレがあればとも思う。

○荷物が多い親やオストメイトの人には、バッグやストーマ装具をサッと置ける台があるとよい。

○公園で困るのは親自身がトイレに行けないこと。発作がある子どもからは常に目が離せないし、子どもの遊びを中断させて自分のトイレに付き合わせられる時ばかりではない。なるべくトイレに近いベンチで「ここに座っててね!」と言い聞かせて行ったものの、戻ってくると子どもがおらず慌てて探し回ったことが何度かある。もっとトイレの近くに座って待てる場所があると少しは安心できるかも。


<日陰>
○遊び場に日陰が欲しい。体温調節が困難な子どもがいるし、そうでなくても炎天下では遊ばせられない。特に夏場、子どもは外で遊びたいしせっかく公園もあるのに、日陰がないために利用できない。

○一方で日陰を設け過ぎて蚊などの虫が増えるのも困る。海外のように日除けのシェード/タープテントが張られた遊び場があればよいのだが。

○日陰が欲しい。体温調節が困難な子どもは多く、自閉症による感覚過敏から帽子をかぶるのがどうしても苦手な子どももいる。また酸素ボンベを携帯している場合、ボンベを40度以上の高温にさせられないので気をもむ。

○日陰が欲しい。海外の公園ではミストシャワーや水遊び場があり、子どものクールダウンに有効。

<周囲の環境や隣接する施設>
○特に低学年の子どもの利用を考えれば、周りからの見通しがよいことはとても重要。周囲から中の様子がうかがえず人目につきにくい遊び場は、親として大変不安。若者などの溜まり場になりやすいかも。

○自然が豊かな環境が良い。ただし、抜け道が多く子どもを見失いやすい状態では怖いが。

○遊び場の隣に建物があって、必要に応じて屋内に入りクールダウンできると嬉しい。

○雨の日も遊べる屋内遊び場があると嬉しい。ボールプールの部屋とか大きな本などが置かれ読み聞かせのできる部屋などがあり、子どもが中でも外でも自由に遊べる環境が理想。

○せっかく出かけるならお昼もそこで食べたい。隣接する建物で食事ができる場所があると嬉しい。またアレルギー等で食事療法をしている子どもや偏食の子どもが持参した食事を摂れるよう、レンジも使えるとなお助かる。

○自動販売機の品ぞろえとして、ストロー付きの紙パックジュースがあると助かる。缶やペットボトルの飲み口では飲めない子どもの場合、持参した飲み物がなくなると水分補給ができずに困ることがある。


(それぞれのご意見を下さった皆様、ありがとうございます。
次回は人や社会に関する“声”をご紹介します)

夢のUD公園応募作品:「季節の木」(小学6年)
写真:画用紙に描かれたカラフルなクリスマスツリーと工夫の説明文。楠、桜、紅葉や銀杏など季節ごとに楽しめる木々をベンチの近くに植えて日陰を提供。冬には楠に飾りつけをしてライトアップするアイデア。

前のページへ戻る